水力発電~日本の戦後復興を支えた電力の柱

水の流れる力を利用して電気をつくるというシンプルな方法の水力発電。

日本に事業用の水力発電所ができたのは1891年でした。以来、1950年代まで日本の電力供給の柱でしたが、やがて火力発電にその座を奪われることになりました。

しかし現在、クリーンエネルギーとしての水力発電が改めて注目されています

水力発電には4つの方法がある

水力発電は、水が上から下へと流れる力を利用して、発電用の水車をまわすことで電気をつくります。

水力発電には大きく分けて4種類あります。

・流れ込み式
・貯水池式
・調整池式
・揚水式

流れ込み式はもっとも単純な方法で、河川や水路の途中に発電用水車を置くだけです。あとは川の水が水車をまわしてくれるので、基本的には休むことなく発電します。その分、発電コストは安くなります。

流れ込み式以外の3つの方法は、いずれもダム(貯水池)が必要です。

ダムを持つことには、発電量の調整ができるメリットがあります。電気需要の少ないときは水を貯めておき、多いときに水を放出する仕組みです。

揚水式は、上と下に貯水池を持ち、電気需要の少ないときに下から上へと水を引き上げ、需要のピーク時にその水を下へと放出します。ほかの方法に比べて構造が複雑で、建設費用がかかるため、発電コストは高めです。

日本にはじめて水力発電所ができたのは1888年の自家発電用で、1891年には琵琶湖疏水の水を利用した初の事業用水力発電所がつくられました

水力発電が急速に伸びたのは戦後の復興が本格化した時代で、9電力会社が競うように大規模水力発電を開発しました。

しかし、1962年には火力発電に発電電力量を抜かれ、主役の座を譲り渡しました。
現在では、全体の8%程度の発電電力量となっています。

水力発電のメリットとデメリット

水力発電はいま、純国産の再生可能エネルギーとして改めて注目されています。

CO2排出量が少なく、維持コストも低めで、さらに太陽発電や風力発電と比べると、天候の影響を受けにくいというメリットもあります

日本は起伏に富んだ地形であり、水質資源にも恵まれていることから、水力発電はクリーンエネルギーとして見直されています。

その反面、規模の大きな水力発電所の建設は自然環境を破壊し、ダムをつくるときは一部地域を水没させなければならず、環境的にも社会的にもダメージが大きくなります。

ダム建設の事故で有名なのが、1956年に始まった黒部川第4発電所の建設工事で、171人もの死者が出てしまいました。のちに「黒部の太陽」というタイトルの小説になり、石原裕次郎の主演による映画化、テレビドラマ化もされました。

注目度が高い小水力発電

水力発電のなかでも、いまもっとも注目度が高いのは小水力発電です

自然環境を破壊するような大きなダムを建設するのではなく、水の勢いと量のある場所を利用しようというものです。小水力なら生活圏のなかにもつくることができるので、地産地消のクリーンエネルギーとして見直されています。

ただ、小さい規模のため発電量が少ないという課題が残されています。


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