検証!電力自由化後に破綻する事業者は出るか!?

4月にスタートする電力小売り自由化まであとわずか。各社とも顧客争奪戦を繰り広げています。

現在、電気事業に新規参入する事業者はおよそ150社。セット割りを中心としたサービスを中心に価格競争が活発化しています。

その反面、このタイミングで電気事業からの撤退を表明した事業者が出るなど、電力自由化スタート前から激しい市場競争が予想されます。

果たして、新規事業者のうち生き残れるのは何社くらいなのでしょう。

異例の撤退!新電力に何があった!?

先日、あるニュースが電力業界を揺るがせました。

新電力の大手・日本ロジテック協同組合が電力事業から撤退することが明らかになったのです

日本ロジテック協同組合は、4月から電力事業に参入するのではなく、すでに全国の自治体や企業に電力を販売しています。

全国で約6000件、東京電力の管内だけでも約4000件に電力供給しているといわれています。

なかでも多いのが千葉県や川崎市、防衛庁といった自治体や官公庁への電力供給です。

また、愛知県小牧市とは2013年6月から契約を結び、小中学校をはじめ市民会館や体育館など42の公共施設に電力を供給。

小牧市によると、中部電力と契約していたときと比べ、年間で約1000万円もの経費削減につながったそうです。

そのほかにも、同じく愛知県の松山市、北海道の士幌町、名古屋市、新潟県の水力発電所など多くの自治体とも契約を結んでいました。

業績だけを見ると、とても順調のように思えますが、いったい日本ロジテック協同組合に何があったのでしょうか。

「託送料金」が業績悪化の原因か!?

日本ロジテック協同組合が電気事業に参入したのは2010年のことです。

「電気を仕入れて売る」というまさに電気の小売り事業を行ってきました。

東日本大震災後、地域の電力会社のほとんどが軒並み電気料金を値上げしたことで契約数を伸ばし、2015年3月期の売上は550億円にものぼりました。

ところが、そのわずか1年後に電力事業から撤退することになったのは、日本ロジテック協同組合が自社の発電施設を持っていないことにあります。安い電気料金に見合った電気を調達できず、業績が悪化。

日本ロジテック協同組合は東京電力の送電線を借りて電力を送り届けているため、東京電力に「託送料金(送電線の使用料)」を払わなくてはならないのですが、支払いができなくなりました

そのため経済産業省は、日本ロジテック協同組合の電力小売りの登録を取り下げることになったのです。

電力自由化スタート後、破綻する新電力はあるのか!?

これを受けて、大慌てなのが契約を結んでいた自治体や中小企業です。新たな契約先を見つけなければなりません。

新電力の異例ともいえるこの事態に消費者が心配するのは、自分が契約している電力会社が日本ロジテック協同組合のように撤退や破綻をする可能性はあるのかということ。

答えはイエス。残念ながら、その可能性はあるといえます。

そして、もしそうなってしまったら、電気は止まってしまうのだろうかという心配もあります。

答えはノー。もし契約している電力会社が破綻しても、電気の供給が止まることはあり得ません

電力自由化のスタート後、破綻する電力会社が出てくる可能性はゼロではありませんが、そうした場合、新しい電力会社と契約するまでのあいだは、東京電力や関西電力など地域の電力会社が電気を供給することになっています。

そうはいっても、新しく契約を結ぶまでの期間、これまでの電気料金より高くなる可能性はありますし、手続きなどいろいろと面倒なこともあります。

できれば、このような事態は避けたいですよね。

そのためにも、どこの電力会社と契約するかは慎重に考えたいもの。

料金の安さだけで飛びつくと、のちのち思わぬ事態に陥るかもしれません

また、電力自由化がスタートするまでに何もしないと、電気が止まってしまうと思っている人も一部にいるようですが、そのようなことはありませんので慌てて決めないようにしましょう。

何もしない場合は、いままでどおり地域の電力会社からちゃんと電気が供給されるのでご心配なく。


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