電力全面自由化への長い道のり

いままでは地域の電力会社と契約するしかなかった私たちの電気事情。それが2016年4月に始まる電力の自由化で一変し、どの電力会社と契約するか選べるようになります。

ところで、電力の全面自由化が決まるまで、いったいどのような流れだったのでしょうか。
日本の電力自由化への道のりを振り返ってみましょう。

まず「発電の自由化」がスタート!

最初に押さえておきたいのが、電力事業は「発電」「送電」「小売」に分けられるということ。「発電」で電気を作り、「送電」で電気を送り、「小売」で電気を販売します。

「電力の自由化」という言葉をよく聞くようになったのは数年前からですが、実際に自由化へと動き出したのはもっと早く、1993年に当時の総務庁がエネルギーの規制緩和を提言したのが始まりです。

そして、1995年12月に電気事業法改正が施行され、電力会社に電気を供給する独立系発電事業者(IPP)の新規参入が可能になりました。

これにより、石油メーカーや鉄鋼メーカー、化学メーカーなど大きな工場施設を持つ企業が、自社で発電した電気を有効利用する形で、東京電力や関西電力など地域の電力会社に卸売できるようになりました。

つまり、最初に「発電」が自由になったのです。

「小売の自由化」もすでに始まっていた!

電力の自由化が大きく動き出したのは、2000年3月の「特別高圧」の小売の自由化からです。
「発電の自由化」に続いて、ついに「小売の自由化」がスタートしたのです。

さて、ここでちょっとお勉強です。
電気の利用には、大きく分けて「高圧受電」と「低圧受電」があります。

2つのちがいは、契約電力が50Kw以上か以下か。つまり、電気をたくさん使うところは「高圧電力」で、少ないところは「低圧電力」になります。

小売の自由化の最初は、2000Kw以上の「特別高圧」なので、とてもたくさんの電気を使う大規模施設を限定したものでした。例えば、デパートやホテル、大工場などです。

この「特別高圧」は電力需要の26%を占めているので、実は15年以上前にはすでに小売の4分の1が自由化になっていたのです

2000年3月の「「特別高圧」の小売の自由化をスタートに、段階的に規制が緩和され、大規模施設だけではなく、自治体や学校、企業、スーパーなども電気を選べるようになっていきました。

2005年には50Kw以上の「高圧」が自由化されたので、すでに60%まで自由化は進んでいたのです。

大きなきっかけとなった東日本大震災

2016年4月の全面自由化へと至ったのは、2011年の東日本大震災が大きなきっかけとなりました。

福島第一原発の事故と停止、電力の停止と供給不足により、「電力の供給システムはこのままでいいのだろうか?」と改めて考える契機となったのです

そして、2014年の改正電気事業法によって、2016年の全面自由化が決まりました。

急ピッチで進んだように思える「電力の自由化」ですが、このように私たちの知らないところで段階的に進められてきたのです。


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